中2の時、「バクマン。」読んで「これ俺らのことやん(笑)」。
(小野裕貴)

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 『週間少年ジャンプ』で連載していた「バクマン。」の主人公たちと僕、同級生なんです(笑)。ジャンプに「バクマン。」第1話が載ったのが中学2生の2学期とかで、そのちょっと前に友だちと2人でマンガ家になろうと決めたところだったんです。
中学2年生から高校3年生までほぼ毎週土・日は、自転車で45分くらいかかる友だちの家に行って、僕がネーム(下書き)、友だちがキャラクターを描いて、また僕が背景とか描くっていう感じでマンガを描いてました。
でも、描いてるうちに俺も上手くなってきて、「俺も自分1人でマンガ描きたい」ってなったんで、2人それぞれにマンガ家を目指すことにしました。

 マンガを描きはじめたのは、たぶん、学校の授業がすこぶるおもしろくなかったからですね( 笑)。あと美術の授業もあまり好きになれず、授業中にらくがきをしていたのがはじまりです。

 マンガ家になろうと決めてから、ジャンプは必ず3回読んでます。1回目は、発売日の月曜日にコンビニで好きな作品だけを一気に立ち読み。2回目は、家に帰って、ストーリー展開やコマ割りなどを気にしながら読み込みます。3回目は、自分が絵を描いてて気になったことなんかを思い出して、どうやって描いてるのかチェックする感じです。中学2年生の頃からずっとこうやっているので、今は目が慣れて、2回目でも気になってきたところが見つかるようになりました。

 最近は、自分の頭の中にあるマンガのキャラクターの表現方法をもっと身に付けたくて、マンガのようなコマのあるイラストを描いています。キャラクターのポーズは、デザインが決まった後で、実際に自分でポーズをとったものを撮影して、それをもとに描いているんです。ふざけてるみたいなんですけど、いつも真剣にやってます(笑)。

 マンガの1コマって、ストーリーの一部というだけでなく「1つの作品」だと思っています。例えば、人物を目立たせるために、背景が大まかに描かれていたり、台詞の文字サイズに強弱があったり、コマの中にある風景・人物・台詞などに、いろんな意図があって1コマができているんです。1コマ1コマにいろんな表現方法を盛り込んだ作品をつくっていきたいと考えています。

おの ゆうき / イラストレーション領域3年生


取材を終えて

 小野くんは、去年の5 月から堅田の一軒家を借りて、成安造形大学の同級生・後輩5人でシェアハウスをしています。2階には共有の「作業部屋」をつくっていて、そこでみんながそれぞれ違う分野の制作作業( ポスターデザインや油彩など) をしているので、1人で作業するよりも刺激があっておもしろいとのこと。ちなみに洗濯や掃除といった家事は分担制で、小野くんの担当はジャンプ発売日の月曜日だそうです。(取材日:2015年2月)