食べ物を通して、その場所や土地を感じたい。おいしいもの、食べたいな。
(野村彩絵)

12

 2年間つぶというイベント企画ユニットとして活動してきて気付いたのは、「食」っておいしいだけじゃなくって、みんなで何かを食べることで「交流の場」が生まれるんですよ。まさに食卓ですね。普遍的なものだからこそ、人と人をつなぐものになるんだと思います。
だから、食べ物をとおして、その場所や土地とかをもっと感じられたらなって思ってます。「おいしい」には、季節や文化、だれと一緒に食べるかなど、いろいろなことが影響してるんだっていうことを、みんなが知っていてくれればいいな。

※つぶ:自分たちが楽しいと思ったことをあえて人を巻き込んでおこなう「超私的ユニット」。総合領域 野村彩絵と谷川智美の2人で活動。2012年結成。

 大学2年生のときには、料理ユニットの「南風食堂」の三原さんと学生で、一緒に展覧会のクロージングパーティを企画するというプロジェクトに参加しました。パーティのテーマをみんなで「流れる」に決めて、流しそうめんをすることになり、私は料理担当として、三原さんと一緒に食材の仕込みや、パーティ当日に料理をつくりました。パーティで、展覧会に出品していたアーティストや教職員、学生などが、みんなごちゃまぜになって流しそうめんをおいしそうに食べてくれたのが印象的でした。

「キャンパスが美術館」が2012年に行った「Maiking 連なる行為がつくること」という展覧会で、出品者の「南風食堂」の三原さんと、有志の学生とで企画・運営された、展覧会のクロージングパーティ。

 このクロージングパーティをやったことがきっかけとなって、大学2年生から、つぶとして大学でいろんな活動をはじめました。つぶのイベントは「食」をテーマにしたものが多かったです。香川県出身の学生とうどんを手作りしたり、バナナを広告代わりに配ったり… (笑)。

 「お土産の会 ごはんのおとも編」というイベントでは、いろんな土地のごはんのおともが食べたい!っていう願望から、夏休み明けにみんなで帰省先からのお土産を持ち寄って食べました。いろんなもの食べられてうれしかったな〜。
他にも、大学で夜にピクニックしよう!っていうイベントでは、暗闇でヘッドライトつけてつくったシチューをみんなで食べたり。気軽にみんなが楽しめるっていう点で、「食」ってすごく良いんです。イベントに参加したら、食べれるし、つくれるし、飾れるし、何よりうまいし(笑)。

 好きな食べ物は、味噌や麹、お酒などの発酵物です。発酵物ってロマンがつまってるんです!(笑)。日本は発酵食をつくるのに向いている気候で、昔は各家庭で味噌とかをつくっていて、発酵って日本の文化そのものだなって思います。実家の新潟にいたときは、近所の人とか、おじいちゃんがつくった味噌をもらって使っていました。そういう顔の見える食べ物のやりとりって良いですよね。

 あと、日本語の食べ物の名前ってすごいきれいだなって思います。鰹節でも「花鰹」とか、野菜の名前も大根は「大きな根」とか、その食材の情景が浮かんでくるんです。もし、雷おこしが「凝縮米菓子」っていう名前だったら、好きじゃないかも(笑)。

のむら あやえ /総合領域4年生


取材を終えて

 私は、つぶのメンバーとして一緒に活動したり、同じ総合領域生として授業を受けたり、お互いの下宿先がめっちゃ近所だったりと、野村さんととても接点が多いのですが、そのなかで思うのは、野村さんの「おいしいものへの素直さ」がハンパないところです。お金ないのに、ちょっとリッチなお蕎麦屋さんで4000円くらい使ったときとか、夜中の2時くらいに一緒にコンビニに行ってアイス食べちゃったりしたときに、「あ〜やってしまった」って私が後悔していると、満足そうな笑顔の野村さんが「でも、後悔してない!」って言うんです。おいしいものをいつも食べていたいという素直な衝動が、野村さんの生きる活力になっているのだと思います。(取材日:2015年2月)

おまけ:
バナナで壁ドン

Loading...

top back