休日はパソコンで絵を描いています。服とか靴とか、欲しいものを絵に描くと満足しちゃうんですよね。
(鄭 順那)

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 高校ではおもに洋画を勉強していたんですが、高校3年生のデザインの授業で、生まれて初めてパソコンに触れて、それがとても楽しかったんです。絵を描くよりも、デザインの方が私には向いている気がして、将来の仕事にできそうな感じもしたので、大学でしっかりグラフィックデザインを勉強したいと思うようになりました。

 成安に入って本格的にパソコンとデザインに触れて、鉛筆と違って消しゴムでデリケートに消したりしなくていい! 洋画と違って描いているモチーフとかを簡単に入れ替ることもできるし、すごい! と水を得た魚のようにパソコンでの制作にはまってました。自分のアイデアをすぐ形にできるスピード感が私に合っていたのかもしれません。
それで、1年生の時に、死ぬ気でバイトをして自分のノートパソコンを買ったのも、いい思い出です。しんどすぎて二度とやりたくないですけど(笑)。

 大学では、最新の機器が揃っているメディアデザイン領域のコンピュータールームにいることが多いです。
 課題はもちろん、ここで授業以外の制作も行っているので、一日のうち、お昼以外はほとんどここにいるかもしれません。私がよく座る席は窓から芝生のグラウンドやびわ湖が一望できるので、ちょっと向きを変えるだけで一服した気分になれる心地いい席なんですよ。ちなみに、ここは共有の教室なのでほんとはダメなんですけど、私がよく座る席のパソコンの設定は、私好みになってたりして…。

 いまは授業以外にも、友人に頼まれてファッションショーのチラシとか、展覧会のDMなんかのデザインなどもさせてもらっています。これは進級制作展に出す滋賀のポスターです。ここにもちょっと使っていますが、自分でイラストも描いてデザインに使っています。

びわ湖で泳いでいるところを描きました

 趣味といえば、そんなイラストを描くことですね。バイトして買ったノートパソコンで、休日は大体家で描いていますから。たまにカフェにこもることもありますけど。

 イラストにするのは、モノが多いです。服や靴が欲しいんですが、あんまり買えないので、こうやってなるべく忠実に絵に描いていくんです。そうすると欲しかった思いがすっと消えるというか、手に入れたみたいな気持ちになるから不思議。ジーンズやマーチンのブーツとかも描きました。まあ、描いても欲しい気持ちが消えないものは最終的に買うんですけどね。

これはスニーカーがすっごくほしかった時ですね(笑)

 あと、人物も描きます。1年生の時に、先輩の卒業アルバムで成安の先生全員の似顔絵を描かせてもらったのは楽しかったです。誕生日に友人から手の込んだイラストをもらったときは、お返しに私もその子のイラストを描いてプレゼントしました。

顔以外のポーズは創作です

 イラストはペンタブを使って最初から最後まで全てパソコンで描いているので、最初に鉛筆で描く下書きがなくてびっくりされますけど、私にはこれが合っています。休みの日に家でずっとネットのSNSなどで画像を探しながらイラストを描いているというとなんかマニアックに聞こえますけど、気分転換にもなるし、デザインの手法にも使えるので、私にとっては大切な時間です。
 高校から大学で、筆をペンタブに持ち替えましたが、描くという意味で私の中ではつながっています。きっと今後もずっと描き続けていくんだろうなあ、って思います。

ちょん すんな/メディアデザイン領域3年生


取材を終えて

大友克洋が好きだという鄭さん。いわれてみれば、人物の絵はその影響を感じるような気も。靴を描くところもなんだか少年っぽい。そんな親しみやすいイラストが面白いです。(取材日:2015年12月)