成安に入ってから写真を始めました。今は、毎日カメラと写真のことしか考えてないかも。
(岡田健)

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 芸大に入ろうと思ったのは、昔から通っていた美容師の人に憧れて、自分もファッションのようなクリエイティブな世界で活躍したいと思ったからです。同じように美容師になりたい夢もあったんですが、別の仕事として、スタジオでヘアメイクの写真を撮影するようなカメラマンをイメージして、写真を学ぶことに決めました。

 今は人物のポートレートを撮るのが楽しいですね。作品制作でも人物を撮ったものが大半です。3年生の制作では男性50人の顔に白塗りをして撮影したシリーズをつくりました。顔の個性、オリジナルなパーツが特に強調されて不思議な写真になるんです。

ドキュメンタリーで私的な写真は、それもすごくかっこいいと思うんですが、不思議と撮れないです。目の前の人や出来事そのものを映すほうが得意というか。

 成安造形大学に入って良かったのは、個別にじっくりと見てもらえること。先生やスタッフのみなさんはもちろん、卒業生で活躍している人たちにも話がしやすいです。少人数制なので、そのへんで得している部分が大きいと感じてます。
 この前も、大学案内の撮影で大学に来られていた神藤剛さん(07年写真コース卒業。)に、卒業後に考えている東京での仕事について話を聞くことが出来ました。

 大学では、友人のイベントやライブ、ファッションショーなどの記録写真の撮影をさせてもらってるんですが、神藤さんからのアドバイスもあって、学生の間にもっといろんな撮影をしてみたいと思ってます。

 憧れの写真家は新田桂一さん。アメリカのスキャンダラスな巨匠のテリー・リチャードソンに毎日電話をかけ続けてアシスタントになったっていうエピソードを含めて、めっちゃかっこいいな、と。

新田桂一……スナップを中心に撮影する、ストリートな写真家

 それにしても……いまはほんとカメラのことばかりですね。バイトは居酒屋でしてますが、そのお金はカメラを買うための貯金でもありますし(カメラを買うまでは、大学の情報メディアセンターで借りて、撮影をしている)。

 そういえば、大学に入るまでは、小学校からずっと続けていたスカッシュ1本だったんです。中学3年のときがピークで、ものすごく熱中してたんですが、今はなかなかやる時間がなくてちょっと寂しいですね。

おかだ けん/メディアデザイン領域3年

取材を終えて
「趣味は?」という質問にも「写真かな…」と答えてしまうほど、好きなことを見つけてそれに120%夢中になるという姿勢がとても印象的でした。彼のように、大学に入学するまでに好きなことを見つけられるというのも少ないかもしれませんが、さまざまな物事に触れられる時間や熱中できる自由があるのが大学生という時間ならではなのかもしれません。(取材日:2014年1月)